2005年2月10日

この週末はベルリンにインタビュー取材に行くので、アポイントメントを取るのと、連載記事の執筆、イラストで大童でございます。生まれてこの方、仕事でこれだけたくさんイラストを描かせて頂いたことはありません。たかが60本でこれだけ呻吟しているのですから、週刊誌の連載などを抱えている漫画家はさぞ大変でありましょう。意外と大変なのが、下書きの鉛筆の線を、消しゴムで消す作業です。手塚治虫先生などは、下書きせずにどんどん描いていったという話も聞いたことがありますが、急いでいる時には、鉛筆の線をゴムで消すのはかなり面倒です。

私の古巣のNHKでまた元海外特派員が、経理をめぐる不正で停職処分になりました。週刊誌の見出しを見るだけでも、NHKに対する集中砲火の感じであります。おそらくこれまでの支出を、経理部門が片端から洗い出しているのでしょう。過去の支出を調べられている記者、ディレクターの皆さん、肩身が狭い思いをされていると思います。別に弁護するわけではありませんが、NHKでは取材先との飲食費や、打ち上げの時の内部の飲食費など、当然認められてしかるべき支出が、きちんと認められていなかったことが、不正の温床になったのではないかと思います。

NHKを15年前に辞めて別の会社で働き始めてから、民間企業ではこうした経費が認められていることを、初めて知りました。今回の問題をきっかけに、NHKの上層部は、記者やディレクターの取材先との飲食費や、内部の飲食費を、ある程度通常の経費として認めるべきではないでしょうか。

もちろん架空の仕事の発注などで、800万円とか4000万円の請求というのは、たとえ個人的な目的に流用していなくても、どう見ても度を越していますが。

それにしても、NHKでは今後取材費の締め付けがかなりきつくなることが予想され、第一線の皆さんは大変なご苦労をされると思います。私も神戸支局時代に、経費節減のために、一時的に夜回りのタクシーを帰りだけに使用することになったので、行きは電車で行ったことがありますが、結構面倒でした。